「本を読むのはいいことだ」
子どもの頃からそう言われてきたけど、漠然としすぎて実感が湧かないという人は多いと思います。
実際、読書のメリットは目に見えにくい面もあるので、仕方がないのですが。
でも僕自身は読書歴が10年以上あって、読書は楽しいだけじゃなく、実際的なメリットを実感するときもあります。
というわけでこの記事では、僕が本を読むことで得られたメリットを本音ベースで伝えていきたいと思います。
読書好きの僕が実感している本を読むメリット7つ
ここでは僕個人のエピソードも例に出しながら本を読むメリットを7つ紹介します。
- 一冊の本との出会いから始まる行動
- 文章力向上の手助けになる
- 正確に自分の気持ちを言葉にできるようになる
- 生活を変える知恵を学べる
- 手軽に”自分改革”
- ”他人”に寛容になれる
- 読書のおかげで人生に絶望しない
以下で順番に説明していきます。
一冊の本との出会いから始まる行動
読書をしていく中、普通に生活していれば出会えない知識・情報・考え方に触れることがあります。
それはある意味で人生を変えるときがあって、自分もその経験者です。
実際、僕が”ブログ”を始めたキッカケは一冊の本との出会いからです。
書店で『ブログ飯』という本を手に取り、ブログが仕事になることを知って、サイト運営を始めることを決めました。
だからその本と出会っていなければ、今この文章を書いてはいなかったかもしれません。
その経験からも、本との出会いは”人生を変える出会い”にもなる可能性があることを僕は身を持って感じています。
それは人との出会いによって人生が変わるのと同等の可能性を持っていると思っています。
そして人に出会うよりも自分から”簡単に会い”に行けるので、読書は手軽でオススメです。
文章力向上の手助けになる
よく言われていることかもしれないけど、読書は文章力を上げる”手助け”をしてくれます。
特に表現力に長けている素晴らしい小説を読むことは、文章力の成長に繋がります。
秀逸な心情表現に触れられたり、読みやすい文章のリズムを体感できたり、適格な言葉の言い回しを学べたりするからです。
有名な作家”村上 春樹”の小説なんかはさすがで、読むたびに言葉を自由に操っているように感じて、
いつも「マジ、尊い」って思いながら読んでいます。
ただハッキリ言っておくと、読書が文章力に貢献できるのは補助的であって、読むだけで文章力が伸びることはないです。オリンピックで卓球を見ているだけでは卓球がうまくならないのと同じようにです。だから見出しでも”手助け”という言葉を使っています。
でも今の時代、メールやレポート、企画書、SNSなど文章を書く機会は多くあるため、読書を生かして文章力を向上させるタイミングはたくさんあります。そして同時に文章力を生かせる場面も多いとも言えます。
小説は趣味にしかならないと思われているかもしれないけど、文章力向上の補助としても役に立つと思うので、そういう意味でもオススメです。
正確に自分の気持ちを言葉にできるようになる
読書によって自分の気持ちを伝えられる表現力を身に着けることができると、僕は考えています。
小説を読んでいると、自分では表現できなかった気持ちが”言葉”になっているときがあります。
僕の場合、登場人物のセリフ・心情に共感して、「それが言いたかったんだよ」とヘドバンばりに頷くことが多いです。
そしてこのような経験を通して得たボキャブラリーや心情表現は増えれば増えるほど、自分の気持ちや意見を伝える”武器”になるのです。
人生には”自分の中にあるモノ”を言葉で表現することができたら救われる場面は様々あります。
自分の意見や感想を述べるとき、自分の気持ちが掴めなくてモヤモヤしているとき、好きな相手に告白するとき。
そんなとき自分の気持ちを言葉にできる武器を持っていれば、いい結果に繋がるはずです。
すぐ効果を実感するのは難しいかもしれません。
でも読書をすることは長期的にみれば自分の気持ちを表現する訓練にもなり、いつかあなたを助けてくれるはずです。
(しかも面白い小説なら楽しみながら表現を身に着けられます。最高です。)
生活を変える知恵を学べる
自己啓発本は読んでも意味ないと揶揄されることが多いけれど、わりと生活に生かせる知恵も多くあるというのが僕の印象です。
元々は僕自身も、自己啓発本なんて即物的なノウハウや再現性のない成功者の自慢話だけが書かれていて読んでも意味の無い本だ、と否定的な見方をしていました。
でもここ数年、色々読んでみたら案外使える本もあるという印象に変わりました。
当然だけどノウハウ本は生活改善に繋がる知識があるし、成功者の本なら人生をうまく生きていくための心構えを学べます。
(実際、終始自慢話に徹して、呆れてしまう本もあるけれど)
たまに実現が難しそうなことも書いてあるけど、そこにあるエッセンスを抽出して、自分の生活に組み込むことも可能なんですよね。
要は本の読み方が重要で、意識的に取り組めば実生活に使える知恵は多いです。
最近の話だと、モチベーションの上げ方みたいな”THE自己啓発本”を読みました。
本の内容と自分の性格がマッチしていたみたいで、その本からモチベーションが落ち込んだときに対処する術を学べました。それは実生活でも役に立っています。
僕には自己啓発本をバカにしていた時期もありましたが、日常に生かせる知恵が多くて、悩みの解決や生活の改善するのに今では頼りにしています。
意外と自己啓発本もバカにできないですよ。
手軽に”自分改革”
読書をすることは、自分を改革することに等しいと僕は思っています。ちょっとおおげさな表現かもしれないけど、本気でそう思っています。
そもそも自分が大きく変わる瞬間は、人生の中でも少ないですよね。
人との運命的な出会い、大きな環境の変化、衝撃的な出来事との遭遇。
自分が変わるとき、このような特別な状況が多いです。
でも現実の話、日常生活を送っているだけでは難しいことです。人生の大半が良くも悪くも代り映えしない”日常”ですから。
しかしそんな日常生活の中、”特別な一冊との出会い”は”衝撃的な出来事”になりえる可能性を秘めていると僕は思っています。
特別になりえる本は、自分の持つ常識、固定観念をひっくり返してくれるからです。
自分の人生経験だけでは得られなかった視点や経験、考え方に触れることによって、これまでの考え方・認識が大きく変えられることがあります。こういった経験は、様々な”衝撃的な出来事”と肩を並べる力を持っていると思います。
もちろんそんな特別な本は、年に一冊あるかないかです。運命的な本に出会える確率は低いです。
しかしその確率は本との接点を増やせば上がるはずです。そして”読書”は基本的には誰にでもできて、スキマ時間なんかにも気軽にできることです。
このハードルの低さで”自分を変える可能性”があるなら、読書はお手軽な”自分改革”ツールだと言えます。
”他人”に寛容になれる
小説を読むことで、人に優しくなれると僕は思っています。
なぜなら相手の気持ちを想像して、共感できるようになるからです。
人間関係で「あいつの考え方・行動が気に食わない」みたいに思うことってあるじゃないですか。だいたいそういう時って、「相手の考えていることが理解できない」という心理が原因だったりすると思うんですよね。
たとえば昔の僕は、借金してまで服を買ったり遊んだりしている人のことを、『バカだな』、『理解できないな』と思っていました。でも宮部みゆき著「火車」を読んでからはその印象が変わりました。この小説では返済しきれない借金をした末に自己破産してしまう人が登場します。そしてその登場人物が返せないまでお金を借りた理由をこう言うのです。
「ただ幸せになりたかった」と。
今まで漠然と”アホだな”と思っていた存在がグッと身近に感じられて、その印象は180°変わりました。「方法が違うだけで、同じことを望んでいるんだ」と僕は思いました。
そういった経験が小説を読んでいると多々あって、自分と違う考え方・理解に苦しむ行動に出くわしても、「自分には理解できないけれど、相手には相手の考え方がある」と”違い”を尊重できるようになりました。きっとどんな悪行にもその人なりの正義があって、ただ方法が違っているだけなんだよな~って感じです。
このような考え方の違う人を尊重できる気持ちは読書で育まれたと僕は思っています。
(とはいっても人に腹立つときもあります。でも頻度は少なくなりました)
読書のおかげで人生に絶望しない
読書をしている中で常々感じてしまうことがあって、それが”自分の圧倒的無知”。
これは「自分はバカだ」と悲観しているのではありません。
自分の未知の中には可能性がたくさんあって、「なんだかイケそうな気がする~」というポジティブな意味です。
これだけ知らないことがあるってことは自分にもまだまだ可能性があるのではないかと、いつも読書をしていて感じています。
自分がヒモニートでも病まずに生きていられるのは、このおかげだと思っています。元々自分は真面目なタイプで、仕事を辞めてヒモニートになった当初は自信をなくして落ち込んだりもしました。落ち込み過ぎて、ごはんも食べられなくなってゲッソリしたぐらいです。
でも好きだった読書はやめず、小説やエッセイ、他の様々なジャンルを読んでいました。そしたらそのうち、「自分にはまだまだ知らないことがたくさんあるな~」と思えてきて。
絶望するにはまだ早いって気になってきたんですよね。
(今もヒモニートではあるけど、気持ちが前向きな行動派になって体重も戻って結構元気に過ごしています。)
落ち込んだとき本を読んでみると新しい可能性だったり立ち直れるヒントがあったりするので、そんなときも読書はオススメです。
”効率的に”読書のメリットを得る3つの方法
自分が本で学んだことを生かすためにしていることを以下の3つに分けて紹介します。
- 自分で本を選ばない
- 一冊の本をしゃぶり尽くす
- 気になる言葉をストックしておく
中にはめんどくさいのもありますが、有効ではあるので試してみてください。
自分で本を選ばない
いい本と出会うため、自分で本を選ばないのも有効な手段です。
そもそも読書の効果を最大限に感じるためには、いい本と出会うのが一番手っ取り早いです。
でもそれが一番難しいことでもあります。
じゃあどうするかというと他人の手を借りてみることをオススメします。
たとえばブックガイドや読書家の人に頼るということです。紹介者と自分の好みの相性によるところもありますが、本をたくさん読んでいる人の紹介なので外れは少ないです。
あと人間的に面白いと思っている人が紹介している本を読んでみるのも、独特で面白い本と出会えることがあって楽しいです。
もし周りに本を読みそうな面白人間がいない場合は、Twitterでユニークな発言をしている人が紹介している本とかを手に取ってみるといいと思います。
自分の興味だけで選ぶのも大いにアリですが、他の人のオススメに従ってみるのも面白い本と出会えることがあるので、色々参考にしてみてください。
(僕もこのサイトでオススメしている本があるので、ぜひ手に取ってみてください。)
一冊の本をしゃぶり尽くす
自分にとって有益だった本は、繰り返し読みまくることがオススメです。
読書の悩みの一つとして本の内容を忘れてしまうということがあります。どんなにいい本でも、一度読んだだけでは、本の内容は身に付きません。
だから忘れないためにも、身につくまで何度も一冊の本を読みつくしましょう。
僕は、気に入った本があれば付箋を貼って何度も同じページを繰り返し読みます。
特に自己啓発本はそれぐらいしてやっと身になります。
読書において一番最悪なのは、読みっぱなしにして次の本を読んでしまうことです。
次々読んでしまっては消化不良を起こして、意味のない読書になってしまいます。
だから個人的には”とにかく百冊”より”じっくり良書を一冊”の方が読書の効果は実感できると思っています。
ペースは人それぞれですが、一冊の本をしゃぶり尽くして、自分のレベルアップを目指していきましょう。
気になる言葉をストックしておく
僕は秀逸な心情表現や比喩、気になった言葉をメモしておくようにしています。
それは文章や会話に生かすためです。
読書をしていれば理解できるボキャブラリーは自然と増えますが、使えるボキャブラリーは実際に使わなければ増えません。
だから僕は気になった言葉はメモしておいて、実際の文章や会話に使うようにしています。そうすることで使える言葉を増やして、表現できる範囲を広げています。
そしてそれは文章にしろ会話にしろ、感想や意見を言うときに役立っています。
メモするのは面倒かもしれませんが、言葉のストックしておくことは使える言葉を増やす近道だと思いますのでオススメです。
(さっきも言いましたが、マジで読みっぱなしはもったいないです。)
まとめ
ここまで僕が実感している本を読むことのメリットについて解説してきました。
最後に紹介したメリットを7つ簡単にまとめておきます。
- 一冊の本が新しいことを始めるキッカケになる。
- 文章力向上の手助けになる
- 自分の気持ちを言葉にできる表現力が身につく
- 生活を変えるアイディアを得られる
- 読書によって”自分”を変えることができる
- 人の気持ちを想像できるようになる
- 自分の無知を知れて、そこから可能性をみいだせる
選ぶ本のジャンルや本の読み方、人生のバックグラウンドが違えば、得られるメリットも変わってくると思いますが、僕の場合はこんな感じです。
まぁメリットうんぬんは抜きにしても、読書は一人で気軽にできる楽しい趣味にもなるので全人類にオススメしたいです。